芋焼酎「紀州宮子姫」
御坊市名田町の有志12人でつくる遊休地利用グループ「段々畑」(田中雅文代表)が、遊休地の有効活用を目的に、平成18年6月にサツマイモ(黄金千貫:こがねせんがん)を栽培後、同年11月に、焼酎の本場である宮崎県の醸造会社に運び込み、芋焼酎へと作られ、平成19年6月10日に販売されました。
【古澤醸造合名会社】 本格芋焼酎 紀州宮子姫(720ml) 甘くて口当たりが良い「紀州宮子姫」の芋焼酎です。ぜひご堪能下さいませ。
宮子姫とは
1 九海士(くあま)の里に住む海女の夫婦は、子宝に恵まれないことから氏神の八幡宮にお祈りしたところ、女の子を授かりました。そこで名前を「宮子」と名づけました。ところが大きくなっても宮子には髪の毛が生えてきません。両親は悲嘆にくれていました。
2 そんなある日、母親が海に潜っていると、海底に光輝くものがありました。それは黄金色の小さな小さな観音様でした。
3 持ち帰った観音様をお祀りして、毎日お祈りを続けていると、にわかに宮子の髪が生えはじめました。
4 髪はどんどん伸び、里の人々は宮子のことを「髪長姫」と噂するようになりました。
5 ある日、宮子が黒くてつやつやした髪をすいていると、ツバメが飛んできてその髪を一本くわえこんで飛び去りました。
6 ところかわって奈良の都、藤原不比等は、自分の屋敷につくられたツバメの巣から、長い黒髪が垂れているのを見つけました。当時、長い黒髪は美人のあかしでした。不比等は早速、髪の主を探しだし、養女に迎え入れました。
7 不比等の養女となった宮子は、後に文武天皇の后となり、奈良の東大寺を建立した聖武天皇の母となりました。
8 宮子は黒い長い髪を授けてくれた観音様をお祀りしたいと文武天皇にお願いしました。天皇は紀道成に命じて立派なお寺をつくらせました。それがあの道成寺だというのです。